摺房 想恩畫斎

鳴海伸一版画制作工房の日々

自分の顔に自信をもつ【田上義也“私のアホリズム”より】

いえいえ、もちろん自分は

ブサイクでモッサリした顔である事は存じております。。。

それに自信は皆無でございます。

 

ただ、自分の版画制作に対しては自分の顔を

信じて向き合って、作品づくりに励んでいます!

なぜかと云うと。。。

 

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建築学生時代に通い詰めたころの名作「小熊邸」

これは僕が建築学生だった20代の頃に出会った、

建築家の田上義也(1899年(明32)― 1991年(平3))

が1966年に発表した「私のアホリズム」という言説集に感銘を受けてから

常に心に抱いています。

その言説「顔」の中では『~自分の顔を忘れて、他人の顔立派に見えたり、

その顔を欲しがったりしてはおしまいだ。自分の顔を信じてくれ。~』

(田上義也「私のアホリズム」より一部抜粋)

など、自分を信じること、自分らしさを確立する事の大切さを説いています。

 

田上義也は建築家でもありましたが、

若い頃はバイオリン講師をするほどの提琴演奏者でした。

田上は音楽を愛し、楽団の創立にも尽力、絵を描き、文化を創造し、

北海道の文化基盤を築きあげたパイオニアのお一人でした。

もちろんご本人とはお会いできるはずもなく、

強い憧れはもう25年以上続いています。

僕がこの星を離れたらあっちの世界で絶対会ってお話したいお方です!!!

 

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田上義也とご子息の建築家、田上茂氏による共作。北海道立旭川美術館

憧れる人がいるという幸せはとても大事だと思います。

きっとすぐ近くにいるのかもしれませんね。

そして憧れらるような人間にならなくても、

憧れらるような、人間らしい下山の人生を歩みたいものです。

 

あぁ、、人生って果てしなくつらい旅ですよね。。。

一度きりの人生、つまづく事の多い昨今ですが

時折、田上先生のアホリズムを読み返しています。

 

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